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【所長の視点】
その155: 「今、どうしてグラフ、オントロジーなのか?」考

筆者の参加しているDama-J分科会において先日、製造業オントロジーR2.0の調査報告を簡単に行いました(その時の説明資料は、游悠レポート2025-4で紹介しているので、興味ある方は参照下さい)。その際にグラフ・データベースへのオントロジー登録・検索デモを合わせて行いましたが、「今、どうしてグラフとオントロジーなのか?」を整理する機会となりましたので、今回はその考察の要約を紹介したいと考えます。
グラフ・データベースへのデータの取込というのは、遡るとインターネット上に広がる情報/データを把握するために「リンクト・オープンデータ」技術を応用して生み出された「三つ組み表現」が一つの契機となったものと筆者は捉えています。その「主語(S)-述語(P)-目的語(O)」トリプル表現を一つの「ファクト(事実)」として表し、そのファクト同士の関係を更に連結して、情報の意味付けや傾向を見ようという流れです。これは現場からの「ボトムアップ・アプローチ」と考えられますが、その三つ組みデータが拡大・蓄積されるに連れ、関係性のグループを同様の性質をもった集合の集まり(及び関連性)として表現したいという要求が生まれたものと考えることができ、これが「クラス」として捉えようという契機となっています。
既に、大量のデータを取り扱う「データベース」の世界では「データモデリング」という考え方があり、ER図やUMLクラス図表現として流行したものですが、こちらはエンティティ(実体)、その関係性(リレーション)、そして実体の特徴を表す属性、という3要素を整理しようという考え方です。先の見方と対比して、云わば「トップダウン・アプローチ」といえるでしょう。ネットワークの世界観とデータベースの世界観のそれぞれで育った人たちの根底にある情報/データ理解の相違というのはこの辺りに存すると見ることができるでしょう。この双方の世界観の間では、使用用語の意味付けに、少々混同があるように筆者には捉えられます。同じ語を使っていても概念の意味に大きな違いがあるという視点です。
グラフによるデータの表現は前者から来たものといえ、大量のファクトから意味付けをもった世界観を表すには「オントロジー」の表現を持ち込む必要が出てきたことは当然の流れだと云えるでしょう。これが今回の「なぜ」という問い掛けへの解答です。オントロジーという用語は、既に昔から哲学的に世界を捉え、表現する中で存在していました。これを工学的、技術的な意味合いで延長として持ち込んだという訳です。グラフ・データとリレーショナル・データの世界を支える技術は、それぞれ独自の歴史を経て開発されて来ており、一本化がされる可能性は今後も低いといえます。両者の背景と用語の違いを、技術者として理解しておく必要性は引き続き高いでしょう。昨今、データマネジメントの必要性が様々な業務階層に認識されてきていますが、本当の意味で、責任と技術知識を備えた人材が必要な時代であるといえるでしょう。

次回のテーマ予定:
「データを活用したモノ・コトの可視化」が意味すること
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新着情報(本年分)
- 2025年6月28日
- 所長メッセージ、更新しました(その155)。(New)
- 2025年6月28日
- IOF サプライチェーン・オントロジー SCO2.0調査資料(レポート2025-4)登録しました。(New)
- 2025年5月29日
- IOFにて展開する製造業オントロジーサプライチェーン領域適用例をレポート2025-03登録しました。
- 2025年5月26日
- 所長メッセージ、更新しました(その154)。
- 2025年4月27日
- 所長メッセージ、更新しました(その153)。
- 2025年3月27日
- 知識グラフ構築・活用の海外事例資料を元に作成した資料を、游悠レポート2025-02登録しました。
- 2025年2月25日
- 所長メッセージ、更新しました(その152)。
- 2025年1月25日
- 所長メッセージ、更新しました(その151)。
- 2025年1月24日
- ワイン・オントロジー探求シリーズの最終回として游悠レポート202501-Report登録しました。
- 2025年1月2日
- 所長メッセージ、更新しました(その150)。
- 2025年1月1日
- 【新年のご挨拶】謹賀新年、2025。さていよいよ、さまざまな視点、領域、人々から激動の年と議論する話題の多く想定される2024年の幕が開けました。乙巳の時代は新たな価値観を迎えつつも「再生と変化」が生まれ「着実な努力を通じ物事の安定に向けた行動が要求される時とも伝えられています。世界情勢、国内の社会、政治状況など予測を付け難い時代に加速がつく厳しい時を迎えようとしているようにも観ぜられます。近い時期に思わぬ出来事があろうとも、私たちは「トキトコロ」を見極めて対応してゆきたいものです
所長の立場としては、昨年に引き続き「ローカル&ユニバーサル視点に立つ」という思いを一層心に留め、邁進する年を迎えたいと考えています。今年のテーマは「意識の源泉をどう捉え、世界と向き合うか?」です。これまで、またこれからにおいてもご縁のある関係の皆様方と次の一年を過ごしてゆくことに致します。引き続き宜しくお願い致します。